ハサミは図工や生活の中でよく使う道具ですが、実は大人が思う以上に操作が難しい道具です。
特に、
・手先が不器用
・力が弱い
・指先の分離運動が苦手
といった子どもにとって、ハサミの「持つ・閉じる・開く」という一連の動作は大きなハードルになります。
特別支援学校では、こうした子どもたちが“切る体験”をあきらめずに楽しめるよう、さまざまな支援道具を活用しています。
その中でも特に使いやすく、成功体験につながりやすいのが、カスタネットのように使えるハサミ「Casta カスタ」です。
【カスタとは?】
カスタは、一般的なハサミのように指を穴に入れて握る必要がありません。
手をパーのまま、上から押すだけで紙を切ることができるため、操作がとてもシンプルです。
特別支援学校でも、
・手先の操作が苦手な子
・握力が弱い子
・指を穴に入れる動作が難しい子
など、多くの子どもが使いやすいハサミとして活用されています。

もちろん、一般的なハサミのように持ち、切ることもできますよ。
【カスタが選ばれる理由】
① 上から押すだけで切れる
一般的なハサミは「閉じる→開く」の繰り返しが必要ですが、カスタは押すだけのワンアクション。
手首のコントロールが苦手な子や、力が弱い子でも取り組みやすいのが特徴です。
支援者も、子どもの手の動きに合わせて位置を調整しやすく、成功体験を共有しやすい道具です。
② 「カチッ」と音が鳴る心地よさ
カスタを押すと、カスタネットのようにカチッと音と振動が返ってきます。
この“できた感”がとても大切で、
・成功体験を感じやすい
・次の動作への意欲が生まれる
・遊び感覚で取り組める
という良い循環が生まれます。

重度重複の学級でも、机を叩く動作ができる子が、その動作に合わせてカスタを差し出すことで、「切る」活動を行うことができました。
③ 支援者が介助しやすい
カスタは手をパーのまま押すだけなので、支援者が子どもの動作に合わせて位置を調整しやすく、「一緒にできた」という体験を作りやすいのも魅力です。
【カスタのおすすめの使い方】
① まずは“カチカチ遊び”から
紙を挟まず、カスタを固定してカチカチ叩くだけでOK。
音や感触を楽しみながら、道具に慣れる段階がとても大切です。

音にカチッと刃の合わさる感触が、意外と癖になりますよ。
② 慣れてきたら紙をセット
折り紙やコピー用紙など、薄い紙からスタートします。
・支援者が紙をピンと張る
・紙の向きは大人が調整
・最初は短冊状の紙で“一回で切れる”成功体験を作る
「切れた!」という達成感が、次のステップにつながります。
③ できたらたくさん褒める
切れた瞬間の喜びを一緒に味わうことで、子どもの「もっとやりたい」が育ちます。
まとめ
ハサミは、手先の器用さ・力加減・指の分離・視覚と手の協応など、多くの力を使う道具です。だからこそ、その子に合った道具を選ぶことが大切。
カスタは、「切る体験をあきらめないための選択肢」としてとても優秀な支援ツールです。
手先が不器用な子でも、“できた!”が積み重なるハサミとして、ぜひ取り入れてみてください。





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