旅行が趣味でほぼ全国に足を踏み入れたことのある筆者が岩手県にある遠野市のおすすめの観光スポットを紹介します!
遠野物語に興味がある!
民間伝承や河童に興味がある!
自然豊かな景色の中サイクリングをしたい!
どこにあるの?アクセスは?
岩手県のだいたい真ん中あたりに位置する「遠野市(とおの)」。
様々なアクセスで向かうことができます。
新幹線
「東京駅」から東北新幹線で「新花巻駅」→釜石線に乗り換えて「遠野駅」へ。
4時間30分ほどで到着します。釜石線はローカル線になるので、乗り換えダイヤは要チェック!
「銀河ドリームライン」の愛称で親しまれる釜石線は、花巻出身の宮沢賢治にちなんで駅看板が銀河のデザインに!さらに、エスペラント語表記もあるんです!
飛行機
「大阪」から「いわて花巻空港」へ、そこから事前予約制の乗合タクシー「エアポートライナー」に乗って遠野まで。
2時間40分ほどで到着します。
バス
「盛岡駅」から長距離バスで「遠野」まで。1時間30分ほどで到着します。
観光手段!
今回はレンタカーを使用せずに観光しました。
遠野観光路線バス
市内の主要な観光スポットを巡ってくれるありがたいバスです。ただ、当然ですがダイヤは決まっていて、帰りのバスの発車時刻を考えると綿密なタイムスケジュールで観光しなければなりません。
また、土日、祝日のみ運休の時刻もあり、事前に確認して計画することをお勧めします。

バスで向かうのは良いけど、帰りのバスの出発時刻は2時間30分後なんてことも・・・
駅近辺だけでも博物館や資料館があるので、遠くの観光スポットは少しに絞るというのも手です。
レンタサイクル
4月から11月の間はレンタサイクルを利用することができます。
17時までとなりますが、電動アシスト付きでも1,500円で借りられるのでかなりお得です。
ただ、メイン観光地である「伝承園・カッパ淵」へ向かうだけでも往復で10㎞越えとなるため体力に自信のある人におすすめです。
道の傾斜はそこまで厳しくはなかったです。遠野の町並みを横目に気持ちの良いサイクリングができました。日陰は少ないので、日焼け対策は必須です!

おすすめ観光スポット!
筆者が実際に訪れた観光スポットを紹介します。
その前に遠野市の魅力と切っても切り離せない「遠野物語」についてご紹介。
遠野物語とは
柳田国男という民俗学者が1910年に発表したもので、岩手県遠野地方に伝わる民間伝承や昔話がまとめられています。
この作品には、山の神、雪女、天狗、カッパ、ザシキワラシなど一度は耳にしたことがある伝承がまとめられています。中でも興味深いのがその伝承が具体的なところ!
よくある昔話なら「むかしむかし、あるところに」というように、出来事の舞台を決して明かしたりはせずに物語が始まります。しかし、遠野物語は「○○村の○○さんという人が~」と誰から聞いた話なのかがはっきりしているのです。これは、現実味がありますよね。
遠野物語の十八話では、屋敷にザシキワラシが住んでいる山口孫左衛門という人の話が出てきます。そして、遠野市に実際に山口孫左衛門の屋敷跡が残っているのです。屋敷跡ですから、これといって何があるわけではないのですが、不思議な話が大好きな筆者にはたまらない観光スポットでした。
ゲゲゲの鬼太郎でおなじみ水木しげる先生によるコミカライズ版もありますよ。
旅の蔵遠野(遠野市観光協会)
まずは情報収集!駅の目の前の建物です。観光地の情報やお土産もの、レンタサイクルもこちらで借りました。
そして、「カッパ捕獲許可証」がもらえる場所でもあります!!

オンラインショップでも購入できるのですが、やはり現地で手に入れたい!氏名・住所・顔写真入りの現地限定バージョンもありますよ。
とおの物語の館
遠野の昔話や文化に触れられる複合施設です。こちらも駅から徒歩で行けます。
昔の酒蔵を改装した「昔話蔵」では、今に伝わる昔話のパネルが並んでおり、目や耳で楽しむことができます。体験型なので、子どもたちに大人気でした。
「昔話蔵」の向かいにある「遠野座」は、なんと語り部さんが遠野の昔話を聞かせてくれるのです。遠野の方言で聞かせてくれる昔話は、とても引き込まれる貴重な体験でした。
こちらは有料施設となっています。一般600円。
他の有料施設と合わせて使えるお得な共通券も販売していたので使うのもありですね。→共通券について
遠野市立博物館
日本でも屈指の民俗専門博物館です。こちらは駅から10分ほど歩きます。
遠野の昔の暮らしや文化、遠野物語の資料など、しっかり楽しめる博物館でした。
筆者が行ったときは調整中だったのですが、「水木しげるの遠野物語」や「ザシキワラシ」のアニメも見ることができるようです。
入館料は310円。この値段で、あれだけの資料を見られるならお得に感じます。
こども本の森 遠野
世界的建築家・安藤忠雄さんが遠野市に寄贈された施設で、とても素敵な図書館でした。現在は遠野市が運営しており、大人も子どもも楽しめる空間です。
入ると壁一面の本棚に圧倒。でも威圧感はなく、本の隠れ家のような雰囲気。いたるところに椅子がおかれており、気に入った本があったらすぐに読むことができます。和室もありました。
遠野の歴史、昔話に特化した書棚もあり、遠野を知るのに最適です!
遠野郷八幡宮
遠野を代表する神社で、『遠野物語』第110話にでてくるゴンゲンサマを奉斎しています。
こちらは駅から2㎞ほど離れており、バスや自転車で向かってください。立派な神社で、こども流鏑馬体験会も開催しているのだとか。
入口にある手水舎にはカッパがいました。遠野ならでは!

また、月に一度、ホップ和紙で作られた御朱印がもらえる日があるようで、御朱印を集めている人には見逃せませんね。
伝承園
こちらは、国の重要文化財の曲り家「旧菊池家住宅」や千体のオシラサマを祀る「御蚕神(オシラ)堂」などを実際に見ることができる施設です。
馬と共に暮らす当時の様子がよくわかる曲り家(まがりや)を見学できたり、馬と娘の恋物語で知られるオシラ様がまつられる場所を見学できたりしました。実際にお願い事を書くこともできますよ。
敷地内に茅葺のおうちがいくつもあり、小さな村のよう。散策しながら歴史を感じることができます。
併設する食堂では、郷土食を食べることができました。


入館料450円。
カッパ淵
伝承園からほど近く、曹洞宗の由緒ある常堅寺の裏手にある小川です。自転車ではいけないので、伝承園にとめて徒歩で向かいます。
遠野物語には、カッパにまつわる話がたくさん!中でも
『遠野物語』58話には
小烏瀬川(こがらせがわ)の姥子淵(おばこぶち)の辺に、新屋(しんや)の家という家あり。ある日淵へ馬を冷やしに行き、馬曳(うまひき)の子は外へ遊びに行きし間に、河童出てその馬を引き込まんとし、却(かえ)りて馬に引きずられて厩(うまや)の前に来たり…
遠野時間|遠野市観光情報サイト|カッパ淵
と書かれているように、川のそばではカッパがいたずらしていたようで。
お寺の裏手を少し歩くと、木々の中になんとも雰囲気のある小川が。カッパ淵には、カッパの祠のほかにきゅうりを餌に結んだ釣り竿が多数。
カッパを捕まえた人には懸賞金が!!
カッパ捕獲許可証をもってぜひとも挑戦してみてください。
遠野ふるさと村
こちらは、駅からかなり遠く、筆者はバスで向かいました。
広大な敷地に7棟の曲り家があり、家によっては中に入り、くつろぐこともできます。田んぼや水路、マヨイガの森など観光できる場所は多数!馬もいました。伝承園よりはるかに広い施設です。
一つ難を上げるとしたら、行きのバスと帰りのバスとの接続はあまりよくないところです。ごくわずかの滞在で終えるか、2時間越えの観光をするか。
ただ、中には体験施設などもあり、まったりと時を過ごすにはぴったりの場所です。
大河ドラマのロケ地にもなったようです。そのくらい施設内の雰囲気は素敵なのです。
入村料550円。
福泉寺
伝承園から北に上がったところにあるお寺です。ここは、坂道がきつかった・・・
真言宗のお寺です。木彫としては日本最大、高さ17mの観音像を安置しています。
この観音様、雰囲気はすごく優しいのですがその大きさに圧倒されました。
桜や紅葉の名所でもあるようです。
拝観料が300円でした。
荒神神社
田んぼの真ん中にポツンと小さな神社。
筆者は、遠野市立博物館のX(旧Twitter)をフォローしているのですが、そこで見た「荒神様」の写真が本当に素敵だったのです!!
ほかの観光地からもだいぶ離れているため、行くのにはかなり覚悟が必要ですが、憧れのスポットを実際に見ることができ感激でした。
山口の水車小屋
遠野物語について紹介したときに例に挙げた、山口孫左衛門さんの屋敷跡の近くにある水車小屋です。今でも現役の水車で、近くにいると力強い音が聞こえました。
まわりは田んぼが広がっており、のどかな風景に落ち着けます。自転車で来るとなだらかな坂道が続いていたので、休憩がてら景色を楽しみました。
お宿!
ホテルから民宿まで様々なタイプの宿泊場所がありました。
筆者は民宿に泊まりました。駅近くでアットホームなおもてなしを受けました!
まとめ
いかがでしたか?遠野にはまだまだ魅力的な観光スポットやグルメがあるので、ぜひ皆さんも訪れてみてください!!
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